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【ヒューマン・タッチ レター vol.03】 長引く大人の引きこもり

【ヒューマン・タッチ レター vol.03】 長引く大人の引きこもり

長引く大人の引きこもり~臨床心理士が教える具体的事例~

 

みなさん、こんにちは。ヒューマン・タッチ森川です。

 

弊社の祖業は「こころの家庭教師」という、訪問での不登校・引きこもり支援です。

創業当時、多くは中学生、ケースによっては高校生までの訪問支援として開始しました。

ご自宅で勉強だけでなく、一緒に遊んだり、外出したり、「家族以外で信頼できる人間関係」を作ることを

目的としていました。

支援の結果としては、外出や登校に結びつけば、ということを意図していました。

 

10年以上前からの取り組みですが、もちろん、その当時から一定数の、「大人の引きこもり」についてご相談がありました。

基本的には上記サービスの対象外となりますが、病院との連携があり、主治医からの紹介などの案件については、

訪問対応も行っていました。

30歳以上の、いわゆるベテランの引きこもりの方とお会いするのは、非常に困難な取り組みです。

 

まずもって、ご相談の依頼は、ご家族や親族からのものです。

引きこもっている当人には「面談の動機がない」もしくは少ない場合が多いからです。

 

なかには「かってに連絡しやがって!」と、激高されるケースもありました。

このような場合、「まずは、ご家族からのご依頼で、ご家族の支援として」という立場でおうかがいします。

 

家族以外の人間が、家に入ってくること自体、久しい場面もあります。

外の風を、すこしずつ入れていく感じでしょうか。

 

訪問を重ねる中で、家の中ですれ違ったり(部屋から出てきた場面と遭遇する)、挨拶が出来るようになったり、

少しずつ関係性が出来ることもあります。

そんな中、ご家族との面談予定時間に、ご家族が留守にされていて、「どうしよう・・」なんて場面があれば、

それは逆に天の恵みです。当事者と2人きりでお話しできるチャンスとして利用できる可能性があるからです。

上記、とてもうまく取組めたケースの一例です。

 

臨床心理士として私のこれまでの経験上、やはり、大人の引きこもりの方は、自分なりの「信念」をもって、

その状況を継続している方が多いと感じます。

それが回りから見て、どれだけ不合理であっても、ご本人にとっては「大切なよりどころ」の場合もあります。

それを一方的に否定された場合に反発が大きくなることは、容易に予想されることなのです。

 

医療とつながっていれば、主治医と連携し、外の空気を入れながら、家族以外の人間関係を作り、

自分の「信念」について外に出る中で「修正し」「やわらかくしていく」、そしてこれを繰り返す。

言葉で書くのは簡単ですが、非常に難しい取組であることは間違いないのです

 


■上記、森川代表による専門家コラムは、

『日本の人事部』(人事キーパーソン、インタビューコラム)に、毎週連載しております。

是非、そちらのサイトも御覧下さい。  

  

 

 

 

 

 

 

 

 

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