【ヒューマン・タッチ/コラム】 行動すること、自信を持つことの大切さ
こんにちは。森川です。
私が船橋市で起業し、一般のカウンセリング業務を開始して、10年が経とうとしています。
クライエントには、色々な状況、状態、立場の方がいらっしゃいます。
たとえば不登校やひきこもり対応の方で、船橋のカウンセリングルームまで来ることができる方には、
お越しいただくことを提案しています。
一週間にたった一度だけであっても、いつもより早く起き、顔を洗い、服装を整え、電車に乗り、
道を歩いてルームに来てもらう。
私たちにとっては何気ない日常の風景ですが、彼らにとってはある種の冒険なのだと思います。
最初は戸惑い、不安も大きいでしょうが、来ること自体に楽しみや意味を感じることができれば、
自らすすんで足を運んでくださる方が多いと感じています。
そして、カウンセリングルームに行くこと自体が、
生活にメリハリを生み、結果として生活リズムの改善に役立つこともあります。
また、カウンセリングの開始時間も最初は午後夕方ぐらいから始めますが、慣れてくれば
午後の早い時間や午前中から、というように柔軟に対応していきます。昼夜逆転している場合が多いので、
生活リズムを少しでも整えることができるような工夫ですね。
やはり日中に活動することが、心身の適度な疲れを生み、夜の眠りの質に影響してくるのだと思います。
カウンセリングルームに来られない方に対しても、生活リズムチェック表をつけてもらい、改善可能な点を一緒になって考え、提案し実行してもらいます。
例えば、お風呂に入らないとぐっすり寝れない人が、真夜中の2時や3時にお風呂に入っているのであれば、
まずは一週間に一度だけでも夜の10時にお風呂に入ってみることを提案し、実行してみます。
そこで、彼らがどのように感じたかが重要です。
「10時に入っても、2時にはいった時と同じように眠くなった」
また、「10時に入ったほうがお湯がぬるくなくてよかった」などなど。
なんでも良いと思うのですが、「10時に入る」ことで得られた良い結果を注目します。
人は、何か行動を起こす際に、その行動の結果得られるものの意味を考えます。
得られる結果が自分にとって心地よいものであれば、その行動を繰り返し行うと考えられますよね。
ですから、行動を少しでも変化させることができた時には、
その結果得られた「心地よさ」や「プラスの意味」といったものを、私はとても重要視します。
彼らとそのことについて話し合い、自覚してもらうのです。
彼らはなかなかその意味に気づくことが出来ないですし、もしかしたら気づこうとしていないのかもしれません。
ですから、私たちは「できた」ことの意味を、じっくりと一緒になって考えようとします。
最初は「こんなこと大して意味ないじゃん」と、戸惑いを見せますが得られた結果は、
何よりも自分が一番よく感じているわけで、そこに目を向けていけば、
それが「自信」や「外へ目を向けるきっかけ」になるのだと、私は信じています。
とても地道な取り組みですが、効果のある手法だと感じています。